横隔膜を鍛える
横隔膜を鍛えることにより、腹式呼吸がよりしやすくなったり、体幹が安定し体の軸がぶれにくくなり姿勢(猫背やストレートネックなど)の改善にもつながります。
また、首や肩回りの筋肉(斜角筋、胸鎖乳突筋、肩甲挙筋)と拮抗して作用するのでそれらの筋緊張の緩和にも役立ったり、食道裂孔という食道が通る穴も鍛えられるので逆流性食道炎(外部サイト)の改善にも役立ちます。
腹式呼吸の練習がやりずらい方は、横隔膜が極端に弱くなっている可能性もあるのでまずは筋力アップをしてみましょう。
関連 → 腹式呼吸で使う筋肉(インナーユニット)
横隔膜の鍛え方
通常の腹式呼吸と大きく違うところは、お腹に重りをのせることです。横隔膜収縮時に負荷をかけることによって積極的に筋肉を鍛えられます。
お腹(おへその上)にのせる重りはソフトタイプのアイス枕(冷やさない)を使うと便利です。重さ(500~1000g程度)。ない場合は、バスタオスを重ねたりクッションを使ってもよいでしょう。鉄アレーのように固いものではなく、お腹になじむような柔らかいものがよいです。
準備
仰向けに寝て両膝を立て、両腕を軽く開きます。このとき手のひらは上を向くようにすると肩や胸が開きますのでよりリラックスして行うことができます。ただじ、初めのうちは手のふん張りがないとやり難いことがあります。そういう場合は手のひらを下にして体を支えてもOKです。
両膝を立てるのはお腹の余計な緊張をとるためですが、これもやはり初めのうちはお腹に適度な緊張があった方がやりやすい場合があります。そういう場合は両膝を伸ばして行ってください。
吸う(横隔膜の収縮)
お腹の重りを持ち上げるようにゆっくりと鼻から息を吸います。そして10秒ほどキープします。横隔膜は息を吸うときに働く筋肉で、このとき横隔膜が収縮しています。横隔膜は意識しずらい筋肉ですが、筋力トレーニングでは使っている筋肉を意識できた方がより効果的なので意識を集中して横隔膜を感じてみましょう。
力んで肩や胸、腕、鼻、喉に力が入らないように注意します。
吐く
重りの重さを感じながら脱力してゆっくり鼻から息を吐きます。
腹式呼吸の練習のときはゆっくりと口から息を吐きましたが、ここでは横隔膜の筋トレが目的なので鼻から息を吐いて構いません。ただし、息苦しい場合は口と鼻両方から吐いてもOKです。
ポイント
- 一回に5~10呼吸おこない、それを週に3~4回行います。
- 一度に長くやりすぎると、酸素を取り込み過ぎて気分が悪くなることがあります。少しでも息苦しくなったりクラクラしてきたら無理をせずに休むようにしてください。